南アメリカを代表する国には、ブラジル、アルゼンチン、チリなどがあります。そしてこれらの国には、とても趣のある民芸品の数々が売られています。
世界の民芸品の中で、南アメリカの特徴や素晴らしさとはどのような点なのでしょうか。それらについて、紹介していきたいと思います。
目次
ブラジルの民芸品
フルーツの実や種で作ったアクセサリー
自然が豊富なことで有名な湿地帯、アマゾン。その60%はブラジルに含まれています。そのため、ブラジルの民芸品には、アマゾンの強い影響があるのも特徴です。
そしてブラジルを代表する民芸品として、アマゾンで取れたフルーツの実や種で作ったアクセサリーがあります。
アマゾンではアサイーやアセロラ、グァバなど、多くの果物が取れます。これらの実や種を乾燥させ、着色し、ビーズ状にしたものをネックレスなどのアクセサリーに加工して販売しています。
手作業で作られたビーズ手芸であるとともに、アマゾンの自然を感じられる点からも、ブラジルの民芸品としてお勧めしたい一品です。
原住民が作っていた!マラジョー焼
アマゾンの一部に、マラジョーという島があります。そこで生産されているのが、マラジョー焼と呼ばれる焼き物です。
このマラジョー焼は、かつてその島に住んでいた原住民であるインディオが作っていた焼き物になります。その文化が現在も継承されており、ブラジルの民芸品として定着しました。
マラジョー焼の特徴は、独特な幾何学模様や、自然な色合い、そして用途の多さです。マラジョー焼は、茶碗や花瓶などだけではなく、装飾用のオブジェや笛などの楽器など、実用的なものも多いのも素晴らしいところです。8千年程前からある焼き物である点からも、歴史を感じられる民芸品と言えるでしょう。
アルゼンチン、チリの民芸品
革製品:ガウチョ文化の伝統が息づく
アルゼンチンには、ガウチョと呼ばれる民族が住んでいました。現在でもガウチョの文化はアルゼンチンに根強く残っており、民芸品としても現代にその姿を残しています。そのガウチョの文化の名残の一つであるのが、革製品です。
革製品の種類は、アウターなどの衣類はもちろん、財布やベルトなどの小物類まで幅広いラインナップがあります。民芸品ではあるものの、品質がとても高いため、値段もそれなりにするのも特徴的です。そのため、名が通ったデパートなどで売られていることがほとんどです。
銅を使った工芸品
チリの民芸品として有名なのが、銅を使った工芸品です。
なぜチリの民芸品は銅製なのか?それは、チリが世界屈指の銅の産出国であることが大きな理由になります。それゆえに、豊富な自国の資源である銅を使った製品が発展しました。
銅を使った工芸品には、食器やテーブルなどの日常生活で使えるものもあれば、腕輪や指輪などのアクセサリーまであります。
金や銀に比べると、銅は金属として劣るというイメージがあるかもしれません。しかし、チリの銅製品のクオリティはとても高いため、金や銀に引けをとらない良さがあります。
他にもある、南アメリカの魅力的な民芸品
ペルーのアルパカの毛を使った製品
南アメリカにある国の一つ、ペルーはアルパカの飼育が有名です。そしてアルパカから取れる毛で作られた民芸品も、とても有名なお土産品となっています。
アルパカって、とても可愛いですよね。私も大好きです!
アルパカの毛は高級な素材として知られており、触り心地の良さや高い保温性などが特徴です。そのアルパカの毛で作られたニットやマフラーなどは、素晴らしい品となっています。
また、ペルーは空中庭園という別名でも知られていたインカ帝国があった場所です。そのことから、インカ帝国の文化を受けついだカラフルな模様であるのも、アルパカの毛を使った民芸品の素晴らしい点になります。
パラグアイの美しい刺繍
パラグアイは刺繍の文化があります。そのため、とても美しい刺繍が民芸品として売られています。
刺繍の種類としては、ニャンデュティやアオポイなどのものが有名です。ニャンデュティは、まるで蜘蛛の巣のように刺繍で作られたレース状のものになります。なお、この刺繍には、パラグアイを代表するような、フルーツの花などの柄がつけられることが一般的です。
アオポイは衣類やテーブルに使うクロスに、様々な色の糸を使ってまとまりのある模様が刺繍された製品になります。
これら刺繍はパラグアイの職人によって、繊細に、そして独特の進化を遂げてきた民芸品だと言えます。
北アメリカには、南アメリカとは違う民芸品がたくさんがあります。こちらの記事で紹介していますよ。
まとめ
今回ご紹介したように、南アメリカには多くの素晴しい民芸品があります。そのどれもが、各国の特徴を大きく生かしたものになっているため、とても個性が光ります。
紹介した以外にも、まだまだ南アメリカにはハイクオリティな民芸品があります。興味を持たれた方は、さらに探してみてはいかがでしょうか。